熊本大学末吉研究グループでは以下の4つのテーマを取り扱っている.
・次世代コンピュータシステムの基盤研究
・ディペンダブルシステムに関する研究
・3次元リコンフィギャラブルロジックとその応用
・やわらかいハードウェアとVLSI設計技術
日の丸FPGA(その1) 3D-FPGA, FeRAM搭載FPGA
FPGAは製造後に回路をプログラマブル可能という特徴をもつ反面,組込みシステムとして使用する際は消費電力が問題となる.本ブースでは3次元積層技術とFPGAを組合わせた3次元FPGAの紹介を行う.また,低消費電力化の観点より我々が開発したFerroelectric random access memory (FeRAM) ベースFPGAの展示を行う.本FPGAでは構成メモリに不揮発FlipFlop を使用することで,チップの電源の投入/遮断を検知し,FFとFeRAM間でデータを自動で退避/復帰を可能としている.
主な研究成果:
M.Amagasaki, Q.Zhao, M.Iida, M.Kuga and T.Sueyoshi,
"A 3D FPGA Architecture to Realize Simple Die Stacking",
IPSJ Transactions on System LSI Design Methodology, Vol.8,pp.116-122, Aug. 2015
M.Iida, M.Koga, K.Inoue, M.Amagasaki, Y.Ichida, M.Saji, J.Iida and T.Sueyoshi
"A Genuine Power-Gatable Reconfigurable Logic Chip with FeRAM Cells",
IEICE Transactions on Electronics, Vol.E94-C, No.4, pp.548-556 ,Apr. 2011
日の丸FPGA(その2) FT-FPGA
信頼性が要求されるシステムではTMR(Tripple Module Redundancy)のように対象モジュールの多重化が使われることが多い.特に,SoC に搭載されるFPGA-IPコアを対象とした場合,面積制約が非常に大きいため単純な冗長化は困難である.我々の提案するFT-FPGA は決まったタイル数毎にスペアタイルを備え,故障が起きた際に回路を退避させることで信頼性を上げている.また,FT-FPGA はソフトIP コアとして提供されるため,通常のASIC(Application Specific Integrate Circuit)設計ツールを用いてSoC に搭載可能である.
主な研究成果:
M.Amagasaki, Kazuki Inoue, Q.Zhao, M.Iida, M.Kuga and T.Sueyoshi,
"DEFECT-ROBUST FPGA ARCHITECTURES FOR INTELLECTUAL PROPERTY CORES IN SYSTEM LSI,"
Proc. of 23th International Conference on Field Programmable Logic and Applications (FPL2013), porto, porutugal, Sep. 2013.
自己修復ディペンダブルシステム
組込みシステム開発用のプラットフォームとしてFPGAを採用することが一般的になってきた現在,FPGAの信頼性が非常に重要視されている.我々はSRAM型FPGAを対象として,放射線起因のソフトエラー,および偶発故障によるハードエラーを対象としたディペンダブルシステムの研究を行っている.ソフトエラーを対象とした提案ソフトコアプロセッサは,エラー検出後割込み動作により内部コンテキストの同期を行い,通常動作に自動的に復旧する. 一方,ハードエラーに対しては部分再構成を用いてスペアモジュールに回路情報を移動することで故障回避を行う.
主な研究成果:
Y.Ichinomiya, S.Usagawa, M.Amagasaki, M.Iida, M.Kuga and T.Sueyoshi,
"Designing flexible reconfigurable regions to relocate partial bitstreams,"
Proc. the 20th Annual International IEEE Symposium on Field-Programmable Custom Computing Machines (FCCM2012), pp.241, Toronto, Canada, May 2012
一ノ宮佳裕,石田智之,田上士郎,尼崎太樹,久我守弘,末吉敏則
"SRAM型FPGAの部分再構成によるソフトコアプロセッサの高信頼化,"
信学論,vol.J92-D,no.12,pp.2105-2113,Dec. 2009.
〒850-8555 熊本市中央区黒髪2-39-1
熊本大学大学院先端科学研究部
末吉敏則
096-342-3629
sueyoshi@cs.kumamoto-u.ac.jp
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熊本大学大学院先端科学研究部
末吉敏則
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