ワイヤレスパワーコンソーシアム グローバルを
日本から引っ張る発信源に
CEATEC JAPANを有効活用

ワイヤレスパワーコンソーシアム

取材日 : 2015.4.17

ワイヤレスパワーコンソーシアム 日本支部代表 黒田 直祐 様
日本支部代表
黒田 直祐 様

スマートフォンを始めとする、デジタルデバイスの爆発的な普及に伴い、デバイスの充電周りの技術も急速に進歩しています。そういった中、デバイスと充電器を直接繋がなくても充電が可能な無接点充電が注目を集めています。ワイヤレスパワーコンソーシアムが規格策定する「Qi(チー)」は無接点充電規格の中でもトップレベルのシェアを獲得しています。今回はワイヤレスパワーコンソーシアム日本支部代表 黒田 直祐様にお話を伺いました。

CEATEC出展のきっかけは世の中にまだ知られていない「Qi(チー)」という規格を広めるため。

ワイヤレスパワーコンソーシアム 日本支部代表 黒田 直祐 様

Q. まず、初出展いただいた時のことについてお伺いします。どのような出展効果を求めて出展されたのでしょうか?
我々は一般の会社ではありませんが、コンソーシアムの地位やQi(チー)の認知を広め、それが会員企業の拡販につながるということがまず大事です。
2011年頃、我々としては駆け出しの頃ですが、「Qi(チー)」なんていうブランドは全く知られておらず、「無接点充電」という言葉もあまり知られていない状況でどう広めていくか?ということを考えた時に集客力の高いCEATEC JAPANに期待し、認知を広めたいという気持ちがありました。
Q. 最初はBtoCとBtoBのどちらへのPRを狙っていましたか?
初年度はBtoBでした。まだ認知が殆どなかったので、業界の方に知っていただき、我々の技術を自社製品に組み込んでもらいたいという思いがありました。次年度頃から徐々にQi(チー)が組み込まれた製品が市場に出始めてきたので、BtoCへアピールする下地が整ってきたと判断し、徐々にBtoCでのPRも考慮するようになってきました。2014年には出展内容を4ゾーン(リビング、キッチン、ベッドルーム、書斎)に分けて、BtoCへのPRを強めていこうとやってきました。
他の展示会にも色々出展しましたが、CEATEC JAPANはパブリシティの数も多く、効果は大きかったと思っています。
Q. 最初に出展を決定する際に反対意見等はありましたか?
特に反対意見はなかったのですが、どうやってCEATEC JAPANでどういう内容を打ち出していくか?という議論にはなりました。2015年も色々検討していますが、アイデアコンテストを行おうと思っています。素晴らしいアイデアには展示・表彰をして、ワイヤレスパワー自体の認知を若い人にも広めていきたいと考えています。
Q. 出展内容を考える際にCEATEC JAPANの展示会としてのカラー(来場者属性等)をどのように考慮されていますか?
他の展示会にも出展していますが、他の展示会はBtoBの色合いが強く、それはそれでターゲットを考えると必要では有りますが、CEATEC JAPANはBtoBにもBtoBtoCに向けてもターゲットを広く取れるという意味で現在の我々のPR方針と合致していると思っています。

内部・外部、双方へのPRに効果があった。

ワイヤレスパワーコンソーシアム 日本支部代表 黒田 直祐 様

Q. 出展の効果をどう考えていらっしゃいますか?
WPCメンバー企業が自社のビジネス展開の中で「CEATECで見ましたよ」的な反応を受けることも多く、ビジネスの好展開を生む一助にはなっていると思います。
また、我々はWPCの日本支部ですが、日本の活動はグローバルの中でも突出して良いという評価を得ており、その高評価の一つはCEATECへの出展だということは言えると思います。コンソーシアムのグローバル内での活動報告という意味合いも大きいです。普通の企業で言えば、内部広報にも役立っているという感じですかね。
Q. 実際にブースへの来訪者から得られたメリット等は有りましか?
昨年は通常の展示ブースと併設したラウンジにカフェを設けました。当然カフェには「Qi(チー)」を知らない人も沢山来られるのですが、そういう方たちが展示物に驚いて説明員に話しかけることがあったりとか、これまであまりコンタクトをとったことのない業界の方々(不動産、ハウジングメーカー、キッチン関連製品メーカー、レストラン、ホテル等)が興味を示され、話が盛り上がり、我々のイメージアップ・信頼感醸成に繋がったと思っています。これは今後の活動にも良い影響を及ぼすと思っています。
また、ブースに多くの方々が訪れてくださり、そこで来場者情報(来場パスのバーコードスキャン)をいただけたので、今年のアイデアコンテストの案内などもその方々に送れるのは大きいですね。
Q. その他に効果はありましたか?
先ほども少し触れましたが、グローバルの各支部が我々日本支部がやっていることを真似しているという印象があります。毎年注目度が高いので、我々も正直プレッシャーなのですが(笑)、WPCメンバー企業も積極的にアイデアや人手を出してくれています。みんなで一丸となって活動していく大きな場所の一つがCEATEC JAPANだと言ってもいいと思います。
(編集註:ここで取材班、深々と頭を下げました。)

出展効果を出すためには、外部に丸投げは絶対NG

ワイヤレスパワーコンソーシアム日本支部代表 黒田 直祐

Q. 他社で出展をご検討中の方、あるいは初めて出展される方にアドバイスはございますか?
まず業者(ブース設営業者等)に丸投げは絶対にダメです。きっちり自分たちで出展のゴールを設定した上で、どう展示会を使うのか?ということを考える必要があります。そして、それを来年にどう繋げるのか?を考え、継続的に出展して毎年ステップアップさせていくのが大事だと思います。