国立大学法人東北大学の認知脳科学知見と株式会社日立ハイテクノロジーズの脳計測技術を融合して誕生した、脳科学カンパニー 株式会社NeUは、CEATEC JAPANに初出展し、「いつでもどこでもだれでも脳機能計測」を実現した超小型脳機能計測装置「XB-01」を出展する。
世界最小・最軽量を実現 リチウムイオンバッテリーで3時間連続使用可能
重さ30g、厚さ14mmと世界最小・最軽量クラスを実現したことで、 従来は大型装置を使った実験環境下での脳活動計測を日常環境でも可能とした。
額に装着し、前頭前野の脳活動を主に測定する。センサーは近赤外計測で血流量の変化を測る。正確な測定には頭部に機器をフィットさせることが必要だが、頭部の形状は個人差が大きい。そのため同機は、厚さ13mmの超薄型サイズで、しかも本体が中央で折れ曲がる「バタフライ型」デザインを採用している。リチウムイオンバッテリーを内蔵し、約3時間の連続使用が可能。
健康サポート、職場のストレスチェック、学習効果測定など幅広い用途
本体内に6軸加速度センサーを内蔵しており、頭部の動きの検知や、体動などによるノイズを検出することで、脳活動の計測に加え複数のパラメーターを組み合わせた計測指標を創出、精度の向上も期待できるという。
スマホやクラウドでデータ解析し、いつでもどこでも誰でも脳活動をリアルタイムで知ることができる。そのため、健康サポート分野での利用のほか、職場のストレスチェックや学習効果測定、さらにスポーツ中の身体状況を測定するなど、幅広い利用分野が期待されている。
日本ならではの「非侵襲的」アプローチでノウハウ蓄積
もともと日本では、大脳生理学等において、倫理的・社会的な配慮等から、欧米などで進められているヒトの頭部に直接電極を埋め込むといった実験は避けられてきた。その代わりに、磁気センサーや赤外線センサー等を用いて頭部の外側から血流量を計測する「非侵襲的」(皮膚内や身体開口部へ器具を挿入しない)方法が採られてきた。それが功を奏して、この分野では多くの知見があり、世界的にもリードしている。
基本的に非侵襲的な測定装置は、体内に器具やセンサーを直接埋め込まないため、安全性も高く、また装着に負担かかからないという点で、用途が広い。センサーの性能の向上と小型・軽量化が進み、量産により低価格化すれば普及も進み、ネットと接続して利用することになれば、新たなサービスやビジネスにもつながる可能性がある。
新産業の開拓に意欲
NeUでは、個人を対象とした市場として、脳を健康な状態に保つための生活習慣や食事を含めたトレーニングを行う「ブレイン・フィットネス産業」に加え、認知症の予防を目指した次世代ヘルスケア・システムに関連する新産業の開拓を目指している。また、社会を対象とした市場では、より効率的な学びの環境創生、脳の健康維持・向上を可能とする環境や街づくり、などの新産業創生を想定しているという。
脳活動の変化でドローン操作を会場で体験デモ
ブースでは、初公開の「超小型脳活動計測装置XB-01」の実機を展示し、実際に手に取って自身の脳活動を計測することができる。また、脳活動の変化をリアルタイムにドローンの動きと連動させたり、ランプを光らせるといった体験展示を行う。
世界初公開ということで、CEATEC JAPANを契機に製品の認知拡大を進めるとともに、XB-01を活用したビジネスパートナーとの出会いを期待しているという。
- 会社名
- (株)NeU
- エリア
- [B]AI/ビッグデータ/サイバーセキュリティ
- 小間番号
- B010
- URL
- http://www.neu-brains.co.jp/
- 出展者詳細
- https://www.ceatec.com/ja/showfloor/detail.html?id=12136