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人とのインタラクションを重視し「空気が読める」ロボットAIを搭載した小型ロボットNAOを展示 仏Hoomano社

フランスのヒューマンマシンインタラクションに特化したAIソリューション開発企業、Hoomano(フーマノ)が10月16日(火)から開催されるCEATEC JAPAN 2018に初出展する。「空気を読める」アテンションモジュール搭載の「NAO」を展示し、ロボットアプリを中心としたAIソリューションについてデモを行う。

リヨン大学と共同でAIラボを設立しAIソリューション開発を積極化

Hoomano社が開発したロボットAIを搭載した小型ロボットNAO

Hoomanoは2014年12月にフランスのリヨンで設立されたスタートアップ企業だ。SoftBank Robotics社が生み出した「NAO」や「Pepper」のようなコミュニケーションロボット向けのソフトウェア開発を中心としたエンドユーザー向けのロボットソリューションを手がけ、フランスの国鉄SNCFや大手家電量販店DARTYといった顧客を獲得している。

2017年からはリヨン大学と共同でAIラボ(Hoomano Lab)を設立、ロボットのみならず、スマートスピーカーや自動車といったIoT時代に向けた総合的なAIソリューション分野へ進出。フランスのスタートアップ企業アワードの人工知能カテゴリーで最優秀賞を受賞するなど、目覚ましい成果を上げている。上述のアテンションモジュールも、このラボでの分析を元に開発された技術だ。
2017年4月にはHoomano Japan(フーマノ・ジャパン株式会社)として東京・秋葉原にオフィスを構え、より幅広い企業向けのソリューションを展開している。

人の「アテンションレベル」に着目し数値化

Hoomano Japanのセールスマネジャー 井原公之氏

Hoomano Japanのセールスマネジャー 井原公之氏は「HoomanoのAI技術の最大の強みは、相手の反応を読んで対応を変化させることのできる『アテンションモジュール』にあるという。「街頭や店頭で、相手が無反応なのに一方的に話し続けてしまうロボットをご覧になったことはないだろうか。これはまさに『空気が読めない』状態といえる。アテンションモジュールは、そのような一方的なコミュニケーションにならないよう、対象の視線や動きなど様々な情報から相手がどのくらいデバイスに興味を持っているか、注目しているかをアテンションレベルとして数値化し、リアルタイムでやりとりの内容を自在に変化させる技術」(井原氏)。

このアプリの搭載により、対象のアテンションレベルが下がった場合には他の話題に切り替えたり、早めに会話を切り上げるといった「空気を読んだ」対応が可能になる。対象となるユーザーからのアクションを待つのではなく、話しかけてほしいタイミングを見計らってデバイス側からアプローチする、「デバイスドリブンインタラクション」も大きな特徴だ。

またアテンションレベルと同時に、対象が単なる通りすがりなのか、あるいは興味を持ってデバイスに対面しているのかというインタラクションレベルも識別しているという。「現在はアプリの起動中に対象が一旦デバイスの前を離れて、再び戻ってきた場合にもその相手を識別し、途中からアプリを再開することもできる」(井原氏)

学習効果の把握や運転手の状態把握などにも有効

NAOとインタラクティブなやりとりをしている様子

アテンションモジュールが活躍するのは小売店の店頭だけではない。
「例えば子どもの教育現場で、対象の子どもの注意力が散漫になった場合、ロボットから『ちゃんと聞いてる?』『理解できた?』といった呼び掛けをし、理解できていなければもう一度同じ問題を繰り返し学習させるということもできる。自動車に搭載すれば、自動車から運転手の状態を把握して運転に集中するよう働きかけたり、周囲の歩行者にも注意を促すといったことも可能になる」(井原氏)という

井原氏は、今後の開発の方向性について次のように話す。
「現在はカメラからの情報を分析してインタラクションを行うが、将来的には声の調子や周囲の音、さらには他のセンサーと連動させて総合的に状況を分析し、より精度の高い対応が可能になる見込み」(井原氏)
より幅広いデバイスへの搭載により、IoT時代を支える技術の一つとなるに違いない。

「幅広い事業パートナーと連携したい」

CEATEC JAPAN 2018ではこのアテンションモジュールのアプリケーションを搭載した「NAO」を展示し、来場者との簡単なインタラクションを実演する予定だ。ブースはフランス大使館のフランスパビリオン、そしてJETRO(日本貿易振興機構)の2カ所で、どちらも同じ展示内容となる。

Hoomanoはヨーロッパを中心に様々な業界・企業のコンサルティングを経て得たデータや知見を元に、自社の強みをさらに深めたAIテクノロジーの開発を続けている。
「アテンションレベルに着目し、人とマシンとのインタラクションに特化したAI技術の開発をしているのは、おそらく世界中を探してもHoomanoだけだろう」(井原氏)

今後、日本でもさらなる展開をしていくことを目指し、今回CEATECへの出展を決めたという。ロボットやAI家電メーカー、AIプラットフォームを提供する企業はもちろん、これからのIoT社会ではあらゆる業界とAIが結びついてくる。様々な業種の企業が集結するCEATECという場で、新たなビジネスパートナーとの出会いにHoomanoは期待を寄せている。

会社名
HOOMANO(Co Creation Park France)
小間番号
S009-01
URL
http://www.hoomano.com/
出展者詳細
https://www.ceatec.com/ja/showfloor/detail.html?id=13858

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