Studio Ousiaは、質問応答システムの「QAエンジン」を出展・デモする。これは、顧客からのテキストベースの質問に対して、いわゆる企業が顧客向けに作成したFAQ(Frequency Asked Question)から適確な回答を提示するシステムだ。
スピードと正確性で世界最高のエンジン
特徴は、質問に対する回答をすばやく推論するスピードと、膨大な回答案から適確なものを探し出す正確さだ。QAエンジンは、今年、人工知能の国際コンペティション「Human-Computer QA Competition」で優勝した高度な質問応答システムが用いられている。同コンペティションでは、世界から応募した質問ー応答タイプの中で最も高得点を出し、クイズ王との挑戦権を獲得。人間であるクイズ王との対戦では、465対200と、大きく水をあけて勝利を獲得。あまりの強さに、会場の多くの人は人間側の応援についたほどだという。
企業の業務改善や働き方改革に貢献するAI
ディープラーニングを用いたAIの会話システムは、特定の質問に対して最適な回答を選び出す「質問ー応答タイプ」と、相手の話に応じて対話文を生成する「ダイアログタイプ」があり、それぞれ目的が異なる。QAエンジンは、前者の「質問ー応答タイプ」で、企業の顧客対応を効率的かつ、正確に実施することを目的として開発している。
QAエンジンについて、Studio OusiaのCOO 阪本道子氏は、次のように説明する。「ディープラーニングでQ&Aを効率的かつ短時間で提供することは、企業の業務改善や、働き方改革にも役立てていただけると考えています。すでに金融機関、IT企業、医療・介護などの分野で採用されており、製品メーカーや交通機関などでも引き合いがあります。一般のお客様への対応をされている会社全般に効果的だと思います」(坂本氏)
坂本氏はまた、「このシステムを用いることで、社内のヘルプデスクや、また、工場やメンテナンス担当者、あるいは医療関係などの膨大なマニュアルから適確な情報を引き出すことも可能」という。
中長期的な連携を模索
CEATECのブースでは、上記の「Human-Computer QA Competition」の様子をビデオ紹介するほか、各種のR&Dを紹介する。坂本氏は今回の出展のねらいについて次のように話す。
「QAエンジンをより幅広い用途へ向けて柔軟な開発を進めていきたい。ブースでは、企業内において、職場改革、業務改革を担当されている方からのご質問や要望などをお聞きしたい。当社のコア技術であるテキストを正確に理解するAI技術に興味を持っていただける企業と、中長期的なビジョンで連携をしていければと思っている」(坂本氏)
- 会社名
- (株)Studio Ousia
- 展示エリア
- 特別テーマエリア
- 小間番号
- S016
- URL
- http://www.ousia.jp/
- 出展者詳細
- http://www.ceatec.com/ja/showfloor/detail.html?id=12855