CEATEC ニュース

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ソレノイド専業メーカーのタカハ機工 ユニークな応用製品を出展 可動域35mmの最新ソレノイドも出展

創業30年を超えるタカハ機工株式会社は、ソレノイドの専業メーカーとして一貫生産体制を構築している。ソレノイドとは、 電磁コイルに電流を流すことにより発生する磁力を応用し、プランジャー(可動鉄芯)を直線運動させる電気部品。プランジャーの動きは直線運動で、モーターよりすばやく動かせるため、その動きを利用してさまざまな機器に用いられている。例えば、自動販売機内の硬貨処理装置や、駅の自動改札、セキュリティ用の安全装置やロック機能の部分、あるいは複合機やプリンターの給紙装置の部品としても使用されている。

ソレノイドを活用したユニークな製品を出展

ソレノイドの基本構造。銅線(電磁コイル)に電流を流して発生する磁力を応用し、プランジャー(可動鉄芯)を直線運動(図の場合、上下の運動)させる

タカハ機工の強みは、各構成パーツのほとんどを自社工場で一貫して生産・管理することで、低価格、高品質、短納期を実現させている点だ。こうした一貫体制により、試作品製作の納期が早く、高い評価を得ている。
また、同社ではソレノイドを活用した製品を独自開発しており、オリジナリティのある製品を開発している。今回、CEATEC JAPANに出展する製品もそうしたソレノイドを活用した自社開発製品だ。出展する製品は下記の3点。

①薄型電気錠 「スリムロック」

プランジャーを応用した薄型電気錠 「スリムロック」。厚みわずか10mmとスリム

薄型電気錠 「スリムロック」は、コインロッカーや、キャビネット、金庫、店舗のショーケースなどの扉部分の鍵として開発された製品。 フレームが金属製で堅牢な構造となっており、 厚みわずか10mmとスリムで省スペースなため、ロッカーのスペース効率を高めることができる。ソレノイドの特徴を生かし、0.5秒以下という短い通電時間で開錠できるため、少ない消費電力で利用できる。電源は、DC6V、12V、24Vから選べる。
価格は税込みで3,800円。11月から同社のネットで販売を開始する予定。

②拍手ロボット「ビッグクラッピー」

タカハ機工はアイデアコンテストを実施するなど、内外の幅広い知恵を集めてプランジャーの応用製品を開発している。「ビッグクラッピー」もそうしたアイデア製品の一つ

拍手ロボット「ビッグクラッピー」は、ソレノイドの動きを活用したエンターテインメント製品だ。愛嬌のある目をしたひょうきんな顔のビッグクラッピー君は、人が拍手するのと同じような音で拍手ができる。一定パターンのおしゃべりもでき、拍手と声で場を盛り上げたり、注目を集めることができる。おしゃべりのパターンは、イベントでの活用や、店舗の店頭で「らっしゃい! らっしゃい!」といった店頭の呼び込み、「今日もお疲れ様です」といった社内の来客・社員対応、「かんぱーい!」といった飲み会モードのほか、お誕生日会、スポーツ観戦、展示会、学校、結婚式などが用意されている。

さらに、スマートフォンの対応アプリで、 一本締めや三本締めなどの拍手パターンを選べるほか、 マニュアルによる手拍子のコントロールや、好きな音楽にあわせての手拍子が可能。さらに、アプリから音声を録音してカスタム発話もできる。

独自開発のソレノイド 可動域35mmのロングストロークを実現

同社が開発したロングストロークソレノイドは、ストロークを伸ばすことで利用範囲を拡大した。

今回のCEATEC JAPANでは、こうしたソレノイドを利用した開発商品のほか、ソレノイド製品も出展する。独自開発のロングストロークソレノイドは可動域35mmと、これまで15mmが限界といわれていた従来品のソレノイドをはるかに超える可動域を実現している。

コンテストや開発支援でイノベーションをバックアップする態勢を強化

タカハ機工が展開する、ソレノイドを駆使した新たな製品開発は、自社内だけでなく、広く他企業や学生の起業支援という形でも展開している。タカハ機工では、2013年からソレノイドを用いた作品コンテスト「タカハソレノイドコンテスト」を実施。作品の商品化も視野に入れた支援を進めている。 大きさが50cm四方で同社のソレノイドを使っていれば何でもアリという変わったコンテストで、ジョーク系の作品から、楽器の自動演奏といった本気の作品までユニークな作品が集まる。

最新機器と技術陣で製品加工を支援

さらに2016年には、モノづくりのプラットホーム「タカハイノベーションパーク(TIP)」を開設。「3Dプリンター」「ミリングマシン」「レーザーカッター」「カッティングマシン」などの機器を用意し「いつでも誰にでも利用できる楽しい空間」を開設している。「作りたい物のデータを持ち込めば、専属スタッフが機材を選び加工」してくれるという充実ぶり。3Dプリンターやレーザーカッターではできない金属加工なども、敷地内工場の工作機械なども利用して、製品化を支援。「アイデアはあるけど、どう作っていいかわからない場合は設計から試作までトータルでサポート」するという。

ものづくりコミュニティスペースとともに資金調達、販売ルートの開拓も

TIPは、企業の試作品や製品製造、さらに学生も利用するスペースとなっている。「ここでの出会いで情報交換や異業種ネットワークが構築でき、アイデア合作など新しいものづくりの可能性が広がる」という。こうしたモノづくりの支援とともに、資金調達、販売ルートなどもネットや行政のバックアップも活用しながらスタートアップの応援を展開している。

「スタートアップファクトリ―構築事業」

こうした活動が認められ、経済産業省平成29年度補正予算による『スタートアップの量産に向けた試作・設計の支援拠点』の1つとして採択されている。現在、100個からの小ロット生産に対応できるMVP-ROOMを建設中です。成形機・光造形3Dプリンター、モデリングマシン、卓上ミリングマシンなどの設備増強を進めている。「CEATECにおいても、ベンチャー企業の支援を積極的にPRしていきたい」という。

会社名
タカハ機工(株)
展示エリア
[H]電子部品/デバイス&装置
小間番号
H089
URL
http://www.takaha.co.jp
出展者詳細
https://www.ceatec.com/ja/showfloor/detail.html?id=12087

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