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※『フューチャーソース・コンサルティング (Futuresource Consulting Ltd)

Vol.1482017年10月31日

年末までにスマートホーム市場は60億ドルになり急成長する

スマートホームは珍奇な製品だというイメージをはねのけて、2017年最も速く消費拡大している電子機器の仲間入りができるほどメジャーな存在になってきている。Futuresource Consultingのスマートホームに関する新しいレポートによると、スマートホームは今年全世界で60億ドルの売上を達成するとされている。これは2021年までに達成すると予想されていた収益の3倍だ。

「スマートホームのデバイスが登場したときの衝撃は誰もが認めるものだ」と、Futuresource Consulting の市場アナリスト Filipe Oliveira は言う。「スマートホームは毎日のタスクに役立ち、セキュリティを向上させて、暖房と照明を制御できることで光熱費を節約することができる。
Samsung、Apple、Philipsなど有名ブランドも参入したことで消費者たちはその利点に敏感になり、可能性にワクワクしている。そして購買意欲が高まりはじめている」

Alexa とGoogle Assistant は色々なデバイスに組み込まれているが、この2つがスマートホームの制御に参入している。Apple の Siri や Microsoft の Cortana は現在スマートホーム市場で遅れを取っている。しかしスマートスピーカーと直感的に声を理解する能力の成功は既存のスマートフォンを凌ぐものではないものの、この能力はスマートホームを制御するにあたり頼らなくてはならないインターフェイスである。

「消費者は自宅の部屋から部屋に移動するときでさえ、どこにでもスマートフォンを持っていく」とOliveira は言う。「スマートフォンは今やスマートスピーカーに勝っている。なぜならスマートフォンは音声入力と同時に顔認証やジェスチャー入力ができるからである。スマートホームを使う状況下でつねに音声が必要とは限らない。例えばユーザーがマイクロフォンから離れているときや、雑音があるとき、同じ部屋の中で複数の人間が話をしている状況が考えられる」

音声とセンサーによる制御が冷蔵庫、ウォールアート、鏡、セットトップボックス、テレビに組み込まれたこの空間を見てほしい。ユーザーがスマートホームに命令することでこれらのデバイスを使うことができる。
現在スマートホームには4つのメインの分野がある。言うまでもないハブと制御デバイス、セキュリティと監視、温度調節、そして照明システムだ。

「セキュリティと監視に関する製品はスマートホーム市場の先頭に立っている。その普及率の速さと最大の売上高をあげていることから、このセキュリティと監視の分野は成長の推進力の1つである」と Oliveira は言う。

「市場開発の観点では、照明分野の成長が目覚ましい。売上とカスタム・インストーラーを通じても他のどの分野よりも成長が速い。私たちは単価が全体的に下がっていくと予想していたが、照明分野は照明とスピーカーやカメラなどを組み合わせた商品が登場して価値と魅力を増して再編成されていくだろう」

スマートホームが提供するあらゆるものに対して消費意欲が高まり、この4つの分野以外のスマートホーム・デバイスも登場している。例えばスマート・ミラーやスマート・フレグランス・ディフューザー、そして接続ソケットなどのスマートホームのベーシックなアイテムだ。
現在スマートホームの出荷は北アメリカが60%以上を占めており、2021年以降まで売上の最大のシェアを占めるだろう。ヨーロッパでは、スマートホーム革命の中心的役割をイギリスが担っている。イギリスはドイツやフランスより人口が少ないが、イギリスは西ヨーロッパで最大のスマートホーム市場である。アジア太平洋諸国では、自国のCEブランドと新しもの好きの国民性が合わさって韓国が先導して成長している。中東とアフリカはイノベーションを経験してたくさんの市場機会にも恵まれているのに、スマートホーム市場としては立ち遅れている。この詳細は Futuresource のレポートに記載されている。

流通の観点では、小売業者とサービス・プロバイダがスマートホーム・デバイス市場のメインの貢献者である。現在カスタム・インストーラーのシェアはインストール全体の20%以下であり、インストールの成長のほとんどはインストールが簡単なDIYデバイスが占めている。

「これから数年間、スマートホームをビジネス戦略の中心に置いたCE企業が勝利するだろう」と、Oliveira は話す。「スマートホーム・デバイスを提供するだけでなく、ベンダーは様々な関連サービスや補完製品を提供することで利益をあげることができる。またインターネット接続を使って顧客とのつながりを強めることができる」。

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