出展者の声CEATEC JAPAN 出展者インタビュー

展示会特性を捉え、全社を巻き込んで出展内容を工夫、ビジネスに直結する効果を狙う

スタンレー電気株式会社
光半導体事業部 営業推進部 主事横嶋 藤雄 様
スタンレー電気株式会社 光半導体事業部 営業推進部 主事 横嶋 藤雄

スタンレー電気株式会社は、自動車のヘッドランプで大きなシェアを持ち、グローバルにビジネスを展開している企業です。加速度的に普及するLED関連製品市場でも積極的なビジネス展開をしています。今回はスタンレー電気株式会社 光半導体事業部 営業推進部 主事の横嶋 藤雄さんにお話を伺いました。

継続の中でプラスの効果を見出す

スタンレー電気株式会社 光半導体事業部 営業推進部 主事 横嶋 藤雄

Q. ご出展の経緯についてお聞かせください。
弊社はCEATEC JAPANの前身であるエレクトロニクスショー(1964年~1999年)から出展しています。毎年継続して出展していると、「昨年より今年は更に良くしたい」となり、継続の中でどのようなプラスの効果を見出すのか?ということを経営層及び社内に分かってもらうことが重要になってきます。また、やはり弊社はBtoBビジネスが中心なので、日頃の営業活動に加えて展示会によって相乗効果を狙いたいということをすごく気にしています。一般的にスタンレー電気というと「自動車のランプのメーカーでしょ?」となりがちなので、その他にもLEDなどをデバイスから作っている事など「光に関するものを広く扱っている会社なんだよ」ということをうまくPRしていかなければいけません。そこにはやりがいもあると感じています。
Q. 知名度を上げていく観点から言うと、出展の目的としてBtoB向けなのか?BtoC向けなのか?どちらを考えていますか?
そこは、展示会で棲み分けしています。BtoC目的はどちらかというと、他の展示会(モーターショー等)で考えていて、CEATECはBtoBが主な目的ですね。展示会毎に気にしているポイントが違っていて、海外の展示会に出展する場合は、まずは「スタンレーを知ってもらう」ことが第一で、国内の展示会は「スタンレーって幅広い製品を扱っている」ということをPRすることを考えています。

ビジネスに直結する出展効果を

Q. 社内で毎年、出展予算をとるために出展効果の指標のようなものを定めていたりしますか?
そうですね、数年前までは「どれだけの人がブースに来た(ブース来場者のバーコードスキャンの数)」を主に考えていましたが、最近ではもっといろいろな(ブース来訪者の)データの活用法があるのではないか?と考え、(展示されている)製品一個一個と来訪者データを紐付けして、「どんな人がどんな製品に興味をもったのか?」が分析できるようにしています。そして、そこから何件訪問(商談)に結びつき、何件受注したか?までを計測するようにして、プロセスで出展効果を考えるようにしています。CEATEC JAPANに関しては、知名度向上の他に、他の展示会よりも「事業貢献=どれだけビジネスに直結しているか?」を経営サイドも求めています。最近、CEATECにカーメーカーの出展が増えている傾向があると思いますが、そこも弊社にはさらにプラスになっていると感じています。
スタンレー電気株式会社 CEATEC AWARD 2014 ソーシャル・イノベーション部門 準グランプリ スタンレー電気株式会社 アダプティブ・ドライビング・ビーム

CEATEC AWARD 2014 ソーシャル・イノベーション部門 準グランプリ
スタンレー電気株式会社 アダプティブ・ドライビング・ビーム

Q. CEATEC AWARDを昨年受賞されましたが、どのような反響が有りましたか?
CEATEC AWARDには2013年から少しずつエントリーしていて、2014年から本格的にエントリーし始め、準グランプリもいただいたのですが、それを切っ掛けに役員へのインタビュー依頼があり、記事になったりして、いろいろなPR効果もありました。"今年もCEATEC AWARDを獲るぞ!"、ということで社内のモチベーション喚起にもつながっているといえると思います。弊社は、いくつかの事業部がありますが、各事業部に対して、役員から「AWARDを獲れるような製品を作ろう」という呼びかけがあり、モチベーションアップにもつながっていると思います。
Q. AWARD受賞後、出展ブースの雰囲気は変わりましたか?
そこはすごく変わりました。沢山の人が受賞製品を見に来てくださり、終日人だかりという感じでした。私がCEATECの担当をするようになってから、一番多くの人がブースに来てくださったのではないかと思います。

スタンレー電気株式会社 ブース写真

単なる自社製品の「陳列」にならないこと

スタンレー電気株式会社 光半導体事業部 営業推進部 主事 横嶋 藤雄

Q. 出展内容に関して気をつけているところはありますか?
そこは役員をはじめ厳しく考えていて、ただ製品を並べているだけというのが、弊社では一番NGなんです。「その製品をどう使って、どうお客様が嬉しくなるのか?」が分かりやくなければいけない。例えば、LEDを展示するにしても、その応用例を見せていくことを徹底しています。各事業部もそれぞれの製品を使ったアプリケーション(≒応用例)を出展内容として考えていきます。CEATEC JAPANは様々なジャンルの来場者がいるので、色々な反応を得ることが出来ます。他の展示会にはないメリットだと思っています。
Q. 出展に向けた準備はどのように始めますか?
営業部門の声を反映することから始めます。技術部門からの報告(今年はこのような技術があるよという報告)を踏まえ、営業部門が売りたいものを社内会議で挙げてもらい、出展内容を調整していくことにしています。
Q. 他社で出展をご検討中の方、あるいは今年初めて出展される方にアドバイスはございますか?
顧客ニーズからプロダクトを考え、何を訴求点とするかを経営サイドとしっかり話し合い全社あげてのイベントとして準備していくことが大事です。出展にあたってはの技術系の製品担当者だけが考えるのでなく、営業も加えた全社で考えてゆくことが大切だと思います。

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