高速応答・ハンディ・微量水分計 販売開始
~世界初、製造工程の微量水分変動を秒単位で正しくモニタ~
ボールウェーブ株式会社 (ボールウェーブ、本社:宮城県仙台市、代表取締役:赤尾慎吾)は、このたび、工業用高純度ガスや製造環境に残存するごく微量な水分子を高感度に検出する携帯型微量水分計FalconTrace mini ( FT-300WT)の受注を開始いたします。FalconTrace miniはこれまでの微量水分計にはない高速応答性を有するため、製造工程におけるガス中の水分子量が変化する様子をインラインでリアルタイムに把握することができます。2018年10月16日〜19日に幕張メッセで開催されるCEATEC JAPAN(小間番号S005-53)においてFalconTrace miniと高速応答デモキットを展示いたします。
半導体デバイスの急速な高集積化・微細化に伴って、製造工程で使用される材料ガスの残量水分を1ppm以下に抑えることが要求されています。 しかしこの感度を有する微量水分計は大型で高価な光学式測定器しかなく製造ラインに導入できませんでした。またこれまでの微量水分計は応答速度が不十分であり製造ラインの制御に用いることができませんでした。
また、リチウムイオン電池製造工程では電極材料をフィルム基材にウェットコーティングしてそれを乾燥し巻取って組み込むという作業が行われます。その工程で水分が残留すると最終製品である電池の性能あるいは寿命がはなはだしく低下するため、これらの工程をスーパードライルームと呼ばれる超乾燥雰囲気中で実施します。しかしこれまでの微量水分計は応答速度が不十分であるためスーパードライルームの制御に用いることができませんでした。
FalconTrace miniはボールウェーブのコアテクノロジーであるボールSAW(surface acoustic wave=弾性表面波)センサを用いた微量水分計です。ボールSAWセンサは、物理学の常識を超えた球上のSAW の長距離伝搬現象を利用した高速・ 高感度なガスセンサであり、センサ本体が直径 3.3mmの小さな水晶球であるため半導体製造ライン、リチウムイオン電池製造ラインなどに容易に導入することができます。またセンサ本体の応答速度が速くセンサセルの体積も小さいため、水分量の変動にも1秒以内で反応し正しい値をモニタすることができます。
ボールウェーブは、工業用の微量水分計のみならず、小型高感度な水素ガスセンサや手のひらサイズのハンディ・ガスクロマトグラフの開発を通して水素社会や環境の安全・安心に寄与しガス計測の革新を目指しています。
【FalconTrace mini (FT-300WT)】
出荷時期: 2018年11月
本件に関するお問い合わせ先:
ボールウェーブ株式会社 営業部 鈴木賢一
電話番号:03-5979-2357